Hiroki Tohya
明治維新史
知的財産の国際政治経済学
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研究報告資料
坂本龍馬暗殺後の海援隊
―備讃瀬戸グループの活動を中心に
※ 2017年明治維新史学会月例会で行った報告「坂本龍馬暗殺後の海援隊―備讃瀬戸グループの活動を中心に」で使用した資料を、2018年高知県安田町講演「海援隊のグループ構成と龍馬暗殺後の活動(備讃瀬戸グループを中心に)」用に改訂したものを公開します。本テーマに関して現時点(2020年4月)での決定版と思います。2023-09-02追記:拙論「切り捨てられた明治の尊攘派:岡崎恭助」(松本清張記念館研究奨励事業報告書、2023年)に最新の研究成果の一部を反映させています(ここにPDFがあります)。
※ 本資料を引用・参照等する場合は、資料名を
遠矢浩規「坂本龍馬暗殺後の海援隊―備讃瀬戸グループの活動を中心に」(明治維新史学会報告資料、2017年。2018年改訂)
またはこれに準じた表記とし、URLを併記してください。
※ 公開するコンテンツは以下の4種類です。「こちら」をクリックしてください。なお、図などのコピペ利用はご遠慮ください。
①報告用レジュメ(2018年講演版[講演後に更に微修正したバージョン]、PDF、27ページ)
→こちら (図・写真は下記②~④にあります)
②上記レジュメに添付した図(PDF、1ページ)
→こちら ※大半の図や地図はこちらではなく下記③にあります。
③報告用パワーポイント資料(2018年講演版、スライドショー形式) ← 図や地図はこちらの資料がメインです。
→こちら(ダウンロードされます) ※遍照寺の写真に誤りがあったため差し替えました(2020年10月12日)
④【参考】現地写真(丸亀、高松、琴平、塩飽本島、小豆島、佐柳島、墓地など。撮影:遠矢浩規)
→こちら
※ 本報告・講演で、例えば、次の諸点を明らかにしました。
①坂本龍馬暗殺後の海援隊の本部が丸亀の白蓮社(現遍照寺)に置かれたこと。
→本報告を基に遍照寺には「海援隊解散の地」の碑と説明版が建てられました。
②海援隊はもともと思想・行動様式・出身等が異なる「勤王派」、「船員」、「河田小龍人脈」の3つのグループで構成されており、グループ間ポリティックスが存在したこと、また、備讃瀬戸グループは河田小龍人脈が主導していたこと。
③戊辰戦争時、備讃瀬戸の天領の島々(塩飽本島、小豆島)をめぐり土佐藩(海援隊)と備前藩で「鎮撫」争奪戦が繰り広げられ、これが海援隊によるそれらの島々の実効統治という展開になったこと。
④塩飽本島、小豆島における海援隊による「鎮撫」の政治過程と実態。例えば、塩飽本島の鎮撫は小坂騒動とは無関係に当初から予定されていたことなど。
⑤備讃瀬戸における「海援隊トライアングル」の形成(丸亀に本部、塩飽本島・小豆島に支部を設置。丸亀本部は川之江陣屋の統括下に。金毘羅にも拡大)。
⑥土佐藩の徴税方針を無視した海援隊備讃瀬戸グループは年貢半減令実施、独自の軍資金調達、独自の兵力調達、隊長の丸亀藩政務顧問就任など土佐藩の統括からはずれてゆき、独立草莽隊化していったこと。これが、(財政負担を理由に塩飽・小豆島からの撤退に土佐藩の方針が転換したこととも重なり)海援隊解散命令の要因となったと考えられること。
※ 「報告用レジュメ」は2017年オリジナル版(学会用)から2018年講演版までの間に数度の改訂を(オリジナル版の体裁を維持したまま)積み重ねたため、ややわかりにくい構成になっています。
※ 報告の性質上、個々の場所の特定根拠については必ずしも言及されていません。
(長岡謙吉らが白蓮社を拠点としたことは長岡謙吉書簡、丸亀藩士各務半左衛門の記録等にあります。)
※ 本報告・講演後に行われた研究、現地調査、史料収集とそれにより得られた知見はここで公開するコンテンツに反映されていません。現時点のauthor(遠矢浩規)の認識・考察とは異なる部分があります。アップデート及び修正した研究成果は今後まとめる予定です。(コンテンツ④の写真の説明には一部反映したものがあります。)
※ 報告・講演のベースとなった未刊行の一次史料(古文書など)の利用については所蔵先に直接お問い合わせください。私(遠矢)から史料のコピー等を提供することはできません。
※ 本研究の一部は福武財団「瀬戸内海文化研究助成」(2016年度)を得て行われました。
※ 本研究の過程で多くの方々のご協力を得ました。殊に現地踏査においては、林恵氏(丸亀市立資料館)、信原清氏(塩飽本島)、慈氏周豊氏(清見寺)に多くの労をとっていただきました(順不同)。そのほかにも史料収集、ヒアリング等でたくさんの方々のお世話になりました。この場をかりて御礼申し上げます。
※ 本件に関するお問い合わせは「Contact」からお願いいたします。ご意見・情報提供は大変ありがたいです。
【2020年4月5日記、同10月12日更新、2023年9月2日更新】